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税理士事務所の仕事・一年の流れ

4月を年度初めとした税理士事務所の一年間は、次の表のようなスケジュールで流れていきます。

税理士事務所の仕事・一年の流れ

 

この中でとくに仕事の大きな山となるのが、

  • 1. 5月31日の3月決算法人の申告期限
  • 2. 12月・1月の年末調整その他の業務
  • 3. 3月15日の所得税の確定申告期限

この3つの期限の前に繁忙期がやってきます。
それぞれの業務についてご説明しましょう。

1. 3月決算法人の申告・納税

4月から始まり翌年3月を決算月とする法人の申告書の作成を行います。法人の決算月は自由に決めてよく、実際に法人によってまちまちですが、3月決算の法人はもっとも数が多いので、そこから2ヶ月後の法人税・消費税の申告期限前にあたる5月は非常に多忙になります。

2. 年末調整その他の業務

年末調整とは、サラリーマンの所得税の計算を会社が代わりにやってくれることを言います。会社が、雇用する従業員全員の正しい所得税を計算して、これまで天引きしていた所得税との差額を調整して還付したり、追加徴収する手続きのことです。

税金の知識や細かなチェックが必要なため、規模の小さい会社が自社内で完結することは難しく、税理士事務所が代行することが多い業務です。

11月から資料収集を始め、年内に従業員全員の所得税の計算を済ませてそれを会社に報告します。

その後、1月末までに年末調整した内容を税務署と市町村役場に書面で提出しなければなりません。税務署には法定調書合計表を、市町村役場には給与支払報告書を提出します。

同じく1月末期限の償却資産税の申告についても、市町村役場へ提出しなければなりません。

3. 所得税の確定申告

税理士事務所は個人事業主のお客様も多いのですが、個人事業主は法人と違って「決算月」が自由に選べず、税金の計算期間はすべて1月1日から12月31日と決まっています。

そのため、すべての個人事業主の申告・納税期限が3月15日に集中しています。

先ほど説明した年末調整等の作業と重なり、毎年冬から春にかけて税理士事務所の繁忙期となる原因になっています。