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税理士試験の科目合格は転職に役立つ?

税理士試験の受験者数が今より多く、会計業界の有効求人倍率が今ほど高くなかった数年前は、税理士事務所の求人応募の要件として「税理士試験◯科目以上」という記載がよく見られました。

今でも一部の税理士事務所は税理士試験の科目合格を応募要件としています。しかし、税理士試験の受験者数が大幅に減り、採用対象となる科目合格者の絶対数が減ったため、科目合格を応募要件から削除する税理士事務所が増えてきました

採用する税理士事務所側の本音としては、科目合格者は欲しいけれど、それを書くと応募者がいなくなってしまうため、資格不問としているのでしょう。

つまり、どの税理士事務所も科目合格者が採用面でかなり優遇されるということは業界の常識と言えます。資格が実務に役立つことと、転職に役立つことはまったく同じ意味で、実務に役立つ資格だからこそ、企業側からの採用ニーズが高まるという当然の結果なのです。

唯一の例外を紹介します。

主にスタッフ10人未満で、税理士資格があるのは所長一人だけというような小規模の税理士事務所に多いのですが、4科目合格している人や税理士資格を保有している人の採用を敬遠することがあります。

これは、採用しても独立開業準備として2年ほど腰かけで働いた後に、ノウハウだけ盗んで辞められてしまうことを心配したり、さらにその際、お客様を奪われるかもと懸念する税理士がいるためです。