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税理士の年収はいくら?

この記事でわかること

  • 税理士の平均年収が分かる
  • 年齢別・男女別・地域別の税理士の平均年収が分かる

税理士の年収はいくらか?
年齢ごとにどう変わるか?
男女差はどのくらい違うか?
地域差はどのくらい違うか?

税理士の年収について、色々な側面からデータを見ながら解説していきます!

1.税理士の年収はいくらか?

まずは、こちらを見てください!税理士試験のここ最近の受験者数の推移です。

 

税理士試験の受験者数の推移

税理士資格に限らず、弁護士や公認会計士などの難関国家資格は、ここ10年くらいで受験者の数がかなり減ってきています。

これについて、よく言われる原因は、民間企業の採用が好調だと、難関資格の受験者数が減るということです。

グラフを見る限りでは、人気が落ちてきてしまっている税理士なんですが、合格した暁には、いくらぐらいの年収が稼げる職業なのでしょうか?

厚生労働省の令和2年、賃金構造基本統計によると、ずばり!税理士の平均年収は958万円です。(公認会計士を含む、税理士)

ただ、もちろん、独立開業している税理士か、上場企業に勤務している税理士か、それとも税理士法人や税理士事務所に勤めている税理士か、などなど、その人ごとに状況は大きく違います。

今回の記事では、年齢別、男女別、地域別の切り口で、より細分化して、皆さんの知りたい角度から税理士の年収についてお伝えしていきます!

2.税理士の年収 年齢別

公認会計士を含む税理士の平均年収は958万円とお伝えしましたが、このデータ、年齢別による差がめちゃくちゃ大きいです。

さっそく年齢別の平均年収を見てみましょう!

  税理士の平均年収
20歳~24歳 364万円
25歳~29歳 505万円
30歳~34歳 912万円
35歳~39歳 1000万円
40歳~44歳 1157万円
45歳~49歳 1106万円
50歳~54歳 812万円
55歳~59歳 754万円
60歳~64歳 415万円
65歳~69歳 678万円
70歳~    323万円

いかがでしょうか?
30代40代が平均年収を押し上げている結果です。

税理士の仕事をしていれば特に、数字は疑って見ないといけないのですが、平均年収958万円とお伝えしたこの数字。
そもそも年齢別のサンプル人数が違うのです。

こちらを見てください。

  税理士の平均年収 サンプル人数
20歳~24歳 364万円 160人
25歳~29歳 505万円 312人
30歳~34歳 912万円 403人
35歳~39歳 1000万円 1026人
40歳~44歳 1157万円 1161人
45歳~49歳 1106万円 494人
50歳~54歳 812万円 241人
55歳~59歳 754万円 34人
60歳~64歳 415万円 55人
65歳~69歳 678万円 53人
70歳~    323万円 24人

30代、40代の人のサンプル人数が多く、さらにその年代の平均年収が一番高いため、平均年収958万円と高く見えるんです。

しかし、それを差し引いて考えても、30歳~34歳の平均年収が912万円というのはかなり魅力的な数字だと思います。20代の方もそれなら頑張ってみよう!と思える年収ではないでしょうか?

おなじく、年齢別の全職種の平均年収を並べてみましょう。

30歳~34歳の平均年収は389万円ですので、税理士は2倍以上のお給料をもらえているという計算になります。

全職種で見ると、平均年収のピークは55歳~59歳であるのに比べて、税理士は50歳を過ぎると平均年収が大きく下がっています。

定年がなく、生涯現役と言われる税理士なので、このデータは意外でした。

3.税理士の年収 男女別

続いて、税理士の平均年収958万円について、男女別で見てみましょう!

ずばり、男性税理士の平均年収が1030万円、女性税理士の平均年収が743万円です。

かなり開きがある印象ですが、他の職業の男女差はどの程度なのでしょうか?

この厚生労働省のデータで、税理士も含まれる大分類が「専門的・技術的職業従事者」というくくりなので、この大分類の平均年収を見てみましょう。

男性の平均年収が623万円、女性の平均年収が458万円です。

男女の年収差は、専門的・技術的職業従事者では165万円。税理士は287万円なので数字だけ見ると、税理士は男女格差が大きいのか?

と感じる人もいるかもしれませんが、どの職業でも年収の下限はだいたい一定なので、高年収の職業ほど男女差が大きいように見えてしまうという側面はあるでしょう。

それより、僕がここで注目すべきだと思う数字は、この大分類に属する女性の平均年収が458万円なのに対して、女性税理士の平均年収が743万円であることです。

女性の平均年収743万円というのは他の職業と比べるとかなり高い部類です。

税理士は女性でも稼げる仕事、というのは間違いなく言えると思います。

4.税理士の年収 地域別

続いて、税理士の平均年収は958万円という数字について、地域別に見た場合はどう変わってくるのかを見てみましょう!
まず東京で働く税理士の平均年収は1031万円です。

主に名古屋だと思うのですが、愛知県で働く税理士の平均年収は691万円、大阪府は700万円、北海道は608万円となっています。

こちらも、年齢別の平均年収データのときと同じく、東京のサンプル人数がかなり多いため、958万円と高くなっていますが、東京以外の地域で見ると、数字の印象がまったく変わるのではないでしょうか?

こちらも、税理士だけで比較しても気づきが少ないので、他の職業の方も含めた合計値を並べて見ましょう。 (グラフに地域別の産業計追加)

東京の全職種の平均年収は595万円で、税理士だけの平均年収1031万円との開きがもっとも大きくなっています。

これだけ見ると、税理士として東京で働くのが一番稼げる、ように見えますね!

ただ、私も出張で、仙台、東京、大阪を行き来してみて、その土地土地の家賃とか、通勤にかかる時間とか、ランチの食事代とかを比較するんですが、東京で年収1000万円稼ぐより、仙台などで年収700万円稼ぐほうが、可処分所得は多いんじゃないか?と感じることは、正直あります。
仙台の方に失礼でしたら申し訳ございません!!(あくまで個人的な感想です。)

 

そのあたりは、皆さんが住んでいる地域や、将来のライフプランによっても、求めるものが違ってくると思います。

5.税理士事務所スタッフ(無資格の人の年収)

ひとくちに平均年収といっても、いろいろな切り口で見れば、思い違いをしていた部分や、予想どおりだった部分などが見つかったと思います!

そして、税理士試験を受けようか迷っている方、税理士業界で働こうか迷っている方にとって、一番注意して頂きたいのが、今日お伝えしたデータは、すべて、税理士。公認会計士を含む税理士の資格を持っている人の平均年収だということです。

税理士試験は難関資格なので、受験した人がすべて合格までたどりつけるわけではないし、合格まで10年以上かかることもざらにあります。

何が言いたいかと言うと、税理士資格を持っていない人が税理士事務所で働く平均年収もチェックしておいたほうがよい!ということです。

その動画はこのチャンネルで以前、税理士事務所で働く人の年収・給与はいくら?という記事で詳しく解説していますので、税理士資格をもたない、税理士補助スタッフの年収についても、そちらでぜひ、チェックしてみてください!

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