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アシスタントへの応募で気をつけることは?

ここまで主として担当者に求められる資質について話してきましたが、アシスタントへの応募で気をつけることについてもお伝えします。

アシスタントは、基本的にどの税理士事務所でもほとんどがデスクワークなので、簿記の知識や会計ソフトの扱いを日々実践しながら学び、真面目にコツコツと作業する力が求められます。学習意欲やPCスキルの高さが採用では有利になります

ただし、お客様と直接話すことはなくても、業務を円滑に進めるためには担当者とこまめに連携する必要があるので、社内での円滑なコミュニケーションや協調性も求められます

採用選考においては、そのような点をとくに意識して臨んでみてください。

税理士事務所のアシスタントとして入社した後の注意点についても触れておきましょう。

アシスタントに求められる主な業務は、会計ソフトの入力と事務所内の総務的な役割です。このうち、会計ソフトの入力は紙の資料を見ながらパソコンにデータ入力していく作業で、第1章の冒頭で述べた「AIに取って代わられる仕事」の最たるものと言えます。

指示されるがままに、作業のスピードと正確さだけを意識して業務を繰り返していると、たとえ今いる税理士事務所で重宝がられたとしても、データ入力の自動化を積極的に取り入れている他の税理士事務所で通用するスキルは身につきません。

そこで大事なのが、作業の最終地点を考え、自分の業務範囲を広げていく努力です。会計ソフト入力ができるようになったら、次は自分でデータチェックをするようにして、ミスが完全になくなることを目指します。

自分でミスを見つけて修正できるようになれば、次はお客様への報告資料をミスなく作成できることを目指します。さらに決算書の作成、申告書の作成補助と、上司や先輩にどんどん聞いて自分の業務範囲を広げていきましょう。

なぜなら、その過程で多くの判断が必要になり、会計業務の判断力が身につくからです。AIと比較される存在から、AIを活用する存在となることを目指しましょう。

将来の自分自身のために、今できる作業を常に改善する意識を持って、時代に求められる「手に職」をつけていくことで、いざという時に税理士事務所を選択できる立場になっておくことは、働く上でとても重要なことです。