NGな履歴書、NGな志望動機とは?
求職者の応募書類をたくさん見ていて、履歴書や職務経歴書で損をしているなと感じることは、意外と多くあります。
証明写真に私服で写っていたり、貼り付けた写真が傾いていたり、字があまりにも雑なケースなどです。
基本的に、証明写真は写真屋に行ってスーツで撮るべきですし、書類はパソコンで作成してプリントアウトするほうがよいでしょう。
粗を探すつもりはないのですが、入社後、決算書や申告書等の書類をお客様に納品する仕事ですから、書類の体裁をきっちり整えられるかどうかは無視できないポイントとなります。
また、求職者がよく頭を悩ませるのは履歴書の志望動機です。これについては税理士事務所ごと、面接官ごとにいろいろな考えがあるとは思いますが、基本的には正直に書くのがよいと思います。
応募する事務所のホームページを隅々まで調べて、その事務所の特徴に合わせて書く方法もありますが、税理士業界で働きたいという動機さえしっかりしていれば、あまり事務所ごとに細かく書き分ける必要はないと思います。
なるべく自分の考えのまま書いたほうがいいのは、面接でより自然な受け答えができるからです。ただし、マイナス表現やネガティブ表現は用いないように気をつけましょう。
簿記の資格は先に取るべき?
税理士事務所への転職を有利に進めるために、「簿記の資格を取得しておいたほうがいいですか?」と聞かれることがあります。
もちろん、資格があるに越したことはありませんが、必須というわけではありません。それよりも、なかなか資格が取れずに年齢を重ねてしまったり、職歴の空白期間が長くなることのほうに注意が必要です。
簿記の学習はいつからでも始めることができます。合格までに時間がかかることはあっても、テキストはすぐに購入して読み始めましょう。
すぐに勉強を始めるとともに、税理士事務所への転職活動を同時にスタートさせることをお勧めします。そして、履歴書には書けなくとも、面接の際に、次の資格受験の日程を伝えて学習中である旨をアピールしましょう。
就職活動は何月が狙い目?
税理士事務所はかなりの大手でも新卒一括採用を実施しておらず、人材が必要になった時に求人募集をかけるのが一般的ですので、通年採用と考えて差し支えありません。
中でも、税理士試験がある8月とその合格発表がある12月は、資格専門学校が求人情報誌を配布したり、就職活動のイベントを催したりして、業界的に人の動く時期と言われています。
逆に、年始から3月くらいまでの業界的な最繁忙期は、どの税理士事務所も採用に割ける時間や新入社員の受け入れ態勢がなく、あまり人の動かない時期と言えるでしょう。