税理士試験の5科目合格を目指して資格取得に励んできたものの、
- 仕事が忙しくて勉強時間が取れない。合格できない!
- 生活があるので仕事を辞めて受験専念するわけにもいかない
- でも税理士になりたい!
と考える人は少なくないはずです。
そんな時、税理士資格への強力な近道になってくれるのが大学院を卒業して「税法2科目免除」をするルートです。
このページでは、税理士受験生に向けて「どの大学院に通えばいいの?」ということをお伝えします。
ベンチャーサポート税理士法人では、働きながら大学院に通っている人がたくさんいて、今回は東京都内のオフィスで働くスタッフの中から、それぞれの大学院を代表して卒業生6名に集まってもらいました。
大学名は伏せていますが、もしあなたがベンチャーサポート税理士法人に入社された暁には、それぞれの大学名をこっそりお伝えいたします(笑)
動画で見たい方は下のyoutubeから、
このままホームページで読みたい方はページを下にスクロールしてお進みください!
自分が大学院を選んだ理由
皆さんよろしくお願いします! 今日は6人のインタビューと少し長くなりそうなので、挨拶はすっ飛ばして、皆さんがそれぞれの大学院を選んだ理由を教えて頂けますか?
調べた中では学費が一番安かったので選びました。
友人に大学の教授を紹介してもらって、その教授がいる所を選びました。
自宅からの距離が近かったことと、年間40万円ずつ合計80万円の専門教育訓練給付金が助成されるので選びました。
80万円の助成金は大きいですね!
僕は、社会人になってから大学院に通ったのではなく、学部生を卒業してそのまま同じ大学で税法免除を目指して内部進学したんです。内部進学だと学費が免除されたので選びました。
税法免除大学院を出た先輩から、E大学は授業も修論も楽だよと教えてもらったので選びました。あと、授業を土日に受けられるっていうのも魅力でした。
選んだ理由は、学費の安さと交通の便ですね。働きながらの通学だったので、オフィスで仕事を終えた後に通える範囲というのが絶対条件でした。
なるほど。学費の安さ、交通の便、知り合いの紹介などが大学院選びの決定打になっていそうですね。
もうひとつ、それ以上に大事なのが卒業すれば確実に税法2科目免除が受けられる、ということだと思うのですが。そのあたりは、どうやって確認したのでしょうか?
入試の面接の際に、今までに税法免除が通らなかった人はいますか? と教授に質問して、落ちた人が一人もいないというのを確認しました。
知り合いが実際に税法免除に通っていたことと、国税庁出身の教授が2人いて論文のチェックはすごく厳しい分、それをクリアすれば税法免除は確実という事前情報を得ていました。
しっかり調べたわけではないんですが、卒業生に知り合いがいて、その人が結構ルーズな性格のわりに税法免除が受けられたことと、その周りの人でも落ちた話を一切聞かなかったので入学を決めました。
教授が国税庁に力が強いらしく、自分の門下生から落とすわけがないと自信満々に言っていたのでそれを信じました。
過去に落ちた例はないと言うことだったんですが、今ちょうどウチの大学院の卒業生から税法免除の不認定が出るかもしれないと話題になっています。
僕もしっかり調べていないですが、知ってる卒業生数名には落ちた人がいなかったということで、それ以上特に調査はしなかったです。
ありがとうございます! このあたりは非常に大事なポイントですね。ちょっと情報量が多くなってしまいますので、一度大学別に表にまとめてみます。
インタビュー後半では「授業の出欠の厳しさ」「授業の形式や興味深さ」「もう一度大学院に通うとしたらどの大学院に行きたいか?」などの質問を聞いていきます。
税法免除大学院の比較一覧
A大学院 | B大学院 | C大学院 | D大学院 | E大学院 | F大学院 | |
---|---|---|---|---|---|---|
学費 | 安い | 並み | 高い | 安い | 並み | 安い |
税法 免除 |
問題 なし |
ほぼ 確実 |
問題 なし |
ほぼ 確実 |
※ | 問題 なし |
出席の 厳しさ |
甘い | 厳しい | 並み | 厳しい | 甘い | 並み |
論文の 厳しさ |
甘い | 厳しい | 並み | 並み | 甘い | 甘い |
※複数名の税法免除の不認定がでるかもしれません(調査中)
大学院の出欠や論文はどれほど厳しいか?
さて、後半戦です。働きながらの大学院通学においてとても大事なのが、授業の曜日と出欠の厳しさです。また2年次においては、修士論文の完成度に対する厳しさによって、仕事やプライベートに使える時間は大きく変わります。順番に教えてください。
はい。1年次は週4~5日で土曜日もありました。2年次は平日週1日通うだけであとは論文作成でした。出席はかなり緩く、あまり出ていない人でも単位は取れていましたね。 論文もそこまでしんどくは感じなかったです。
B大学は土曜日丸一日の授業がメインでした。1年次は、週1日だけ平日の日中の授業を取る必要がありました。出席は厳しいです。出席しないと単位もらえませんし、試験もありました。 教授のチェックが厳しかったので、論文も大変でしたが、その分税法免除は確実に通るみたいでした。
平日の日中に1日ですか。職場の理解がないと通えないかもしれませんね。
1年次は週3~4日、土曜日もありました。2年次は平日週1日でした。出席は3分の2以上と決められていましたが、先生によってはもっと少なくても問題ありませんでした。
私だけ社会人コースではないので、出席日数は参考にならないかもしれませんが、土日に授業はなく1年次は平日週5日、2年次は週3日ぐらいでした。出席はほとんど必須です。論文も厳しかったです。
1年次は週3日で、土日もありました。2年次は土曜日だけの週1回です。教授も仕事優先で良いよという方針だったので、半分ぐらいの出席かつ試験も無いような授業も多かったです。
論文は楽ではなかったですね。
F大学は、1年次からほとんど土日に固めて出席することができたので良かったです。平日は2年間で9回ぐらいしか行っていませんので、仕事への支障は少なかったです。土日は2日とも終日授業でしたので、そこは大変でした。
論文作成は、あまり時間をかけず短時間で仕上げたのですが、厳しい指摘ややり直しを受けることはありませんでした。緩いほうだと思いますね。
ありがとうございます。これまでは、どこが安いかとか、どこが楽かという話ばかりでしたが、少し目先を変えましょうか。
たとえば名古屋商科大学(東京キャンパスがあります)は税法免除だけじゃなくMBAの資格がついてきたり、企業経営についてのディスカッションをするような授業も多いと聞くのですが、みなさんも授業が役に立つとか面白かったという人はいますか?
参加型の授業が多かったです。ほとんどの授業が自分でレジュメを作って、ディスカッションする形式の授業でした。僕は聞いているだけの受け身の授業のほうが良かったので大変でした。
判例を出されて、次の週までに自分でそれ調べて発表。次週は、それに対する疑問点を受講生が述べて、教授がまとめて終わりです。ほぼ座学です。
C大学もほぼ受け身でした。教授が1人でずっと講義しているのをひたすら聞いています。興味深い内容っていうのは、あまり無かったですね……
僕の大学院も教授が話しているのを聞くだけでした。
税法の授業は、調べて発表して意見を交換するという授業です。つまらなかったという記憶です。あと、僕しか受講していない教授と一対一の授業もあったんですよ(笑)
一対一の授業は大変そうですね!
いえ! 教授と仲良くなれるので、その授業は逆に楽しかったですよ!
実在の企業についてディスカッションを交わす授業がすごく多いです。ディスカッション形式が殆どで、試験はほぼありませんでした。授業は2時間半と長く、その代わり回数が少なかったです。MBA取得を目指している方たちとも同じ授業でした。
それは興味深いですね。
僕はディスカッションが嫌いじゃなかったので面白かったです! ただ、ディスカッション形式が嫌いな人には合わないかもしれません。
もう一度税法免除大学院に行くなら、どの大学院を選ぶ?
大学院に通ってみて、思ったより大変なことはありましたか?
これはどの大学でも共通のことですが、判例研究のやり方が分からなくて苦戦しました。ゼミの授業は最初はきつかったです。
D大学は飲み会が大変です(笑)飲み会、合宿、教授への年賀状、お中元。そういうのがめっちゃ大事で、欠かせませんでした。
平日は仕事をして土日もずっと大学院に缶詰めなので、休みが本当に無かったです。仕事に支障がでないようにしてるから当然と言えば当然なんですけど。
大学院によって本当に面白い特徴がありますね!
では今日の意見を踏まえて、自分がもう一回大学院を選ぶとしたら、どこに行きたいと思いましたか?
AかFですね。後輩とかに聞かれても、同じように答えると思います。
F、いいですね。
AかCですね。ディスカッション形式の授業が好きじゃないので。
絶対Fがいいですね。
そうですね。仕事に影響が少ない所がFは魅力的ですね。
Fですね。ディスカッション形式の授業が好きだったので。
皆さん、ありがとうございました! 大学名を公表してお伝えできないのが心苦しいですが、今日話した内容を税法免除大学院選びの参考にしてみてください。
取材後2020年の段階で、インタビューしたD大学院については税法免除の修士論文は応募がなくなっておりました。
その他このページに掲載している情報に関しては、必ず各大学の最新・確定情報をご確認ください。
大学院が厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練講座に該当する場合、国から最大224万円、教育訓練給付金の支給を受けることができます。
専門実践教育訓練給付金とは、一定の要件を満たした場合、受講者が支払った教育訓練経費に対する一部が国から支給される制度です。
支給額割合
受講中 | 修了後 |
---|---|
50%年間上限40万円 (2年の場合上限80万円) |
追加で20%年間上限16万円 (2年の場合上限32万円) |
主な専門実践教育訓練講座
目標とする資格等名称 | 大学院名 | コース名 |
---|---|---|
専門職学位(会計) | 千葉商科 大学大学院 |
会計ファイナンス研究科(会計プロフェッションコース・税務プロフェッションコース) |
職業実践力育成プログラム(正規課程)(社会科学・社会)【専門実践】 | 産業能率 大学大学院 |
総合マネジメント研究科総合マネジメント専攻税務マネジメントコース |
名古屋商科 大学大学院 |
TaxAccountantProgram | |
専門職学位(ビジネス・MOT) | 明治大学 大学院 |
グローバル・ビジネス研究科グローバル・ビジネス専攻 |
関東では、主に上記講座が該当します。
一覧は、厚生労働省HP 教育訓練給付制度 - 教育訓練講座検索システムからご確認いただけます。
以下の情報は、いずれの大学も社会人課程の内容をまとめたものです。
最新の情報ではない可能性があるので、詳細は必ず各大学にお問合せください。
亜細亜大学大学院 法学研究科法律学専攻
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後、勤務経験を通算で2年以上有する者
- 試験日程:①2019年10月6日 ②2020年2月11日
- 入学試験科目:小論文・面接
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年10月11日 ②2020年2月17日
- 学費:入学金 23万円 1年次 83.4万円 2年次 83.35万円
- 主な通学先:武蔵野キャンパス(JR中央線 武蔵境駅 徒歩15分)
国士館大学大学院 法学研究科修士課程/経済学研究科
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で28歳以上、または大卒後、勤務経験を通算で3年以上有する者
- 試験日程:①2019年9月22日 ②(法学研究科修士課程)2020年2月9日(経済学研究科)2020年2月8日 ③2020年3月8日
- 入学試験科目:小論文・口述試験
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年9月24日 ②2020年2月12日 ③2020年3月10日(法学研究科修士課程)
- 学費:入学金 24万円 1年次 68.5万円 2年次 66万円
- 主な通学先:世田谷キャンパス(小田急線 梅ヶ丘駅 徒歩9分)
産業能率大学大学院 税務マネジメントコース/会計マネジメントコース
- 日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後、勤務経験を通算で3年以上有する者かつ、会計分野に関する基礎知識を有している者
- 試験日程:①2019年9月29日 ②2019年12月1日 ③2020年3月1日
- 入学試験科目:書類・面接・小論文
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年10月2日 ②2019年12月4日 ③2020年3月4日
- 学費:入学金 26.5万円 1年次 75万円 2年次 75万円
- 主な通学先:代官山キャンパス(東急東横線 代官山駅 徒歩8分)
聖学院大学大学院 政治政策学研究科税法科目群
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後3年以上経過し、勤務経験を通算で1年以上有する者
- 試験日程:①2019年7月6日 ②2019年11月23日 ③2020年2月8日
- 入学試験科目:小論文・面接
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年7月11日 ②2019年11月28日 ③2020年2月13日
- 学費:入学金 28万円 1年次 85.675万円 2年次 85.5万円
- 主な通学先:さいたま上尾キャンパス(JR埼京線(川越線) 日進駅 徒歩15分)
専修大学大学院 商学研究科/法学研究科法学専攻
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で、(商学)27歳以上の者 (法学)大卒後、勤務経験を通算で2年以上有する者
- 試験日程:(商学)①筆記2019年10月5日 口述2019年10月5日 ②2020年2月22日 (法学)①2019年9月28日 ②2020年2月22日
- 入学試験科目:専門科目1科目・口述試験
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:(商学)①2019年10月11日 ②2020年2月28日 (法学)①2019年10月4日 ②2020年2月28日
- 学費:入学金 20万円 1年次 62.2万円 2年次 61.2万円
- 主な通学先:神田キャンパス(JR 水道橋駅駅 徒歩7分)
高千穂大学大学院 経営学研究科会計学分野
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で、学籍を有しない者
- 試験日程:①2019年9月29日 ②2020年2月2日 ③2020年3月3日
- 入学試験科目:論文または小論文・口述試験
- 入学検定料:30,000円
- 合格発表:①2019年10月2日 ②2020年2月5日 ③2020年3月5日
- 学費:入学金 25万円 1年次 83.7万円 2年次 82.6万円
- 主な通学先:杉並キャンパス(京王井の頭線 西永福駅 徒歩7分)
千葉商科大学大学院 会計ファイナンス研究科会計ファイナンス専攻
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後、勤務経験を通算で3年以上有する者
- 試験日程:①2019年9月29日 ②2019年11月17日 ③2020年1月26日 ④2020年3月1日
- 入学試験科目:書類・面接
- 入学検定料:32,000円
- 合格発表:①2019年10月2日 ②2019年11月20日 ③2020年1月29日 ④2020年3月4日
- 学費:入学金 40万円 1年次 118.208万円 2年次 118万円
- 主な通学先:平日 丸の内サテライトキャンパス(東京メトロ 有楽町駅 直結) 土日 市川キャンパス(京成線 国府台駅 徒歩10分)
東亜大学通信制大学院 法学専攻
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)
- 試験日程:①2020年2月22日
- 入学試験科目:小論文
- 入学検定料:30,000円
- 合格発表:①2020年2月28日
- 学費:入学金 20万円 1年次 93万円 2年次 93万円
- 主な通学先:通信制のためなし ※1年次2回、2年次4回のスクーリングあり
名古屋商科大学大学院 会計ファイナンス 税法学(TaxAccountantProgram)
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後、勤務経験を通算で3年以上有する者
- 試験日程:①2019年12月21日 ②2020年2月8日 ③2020年3月7日
- 入学試験科目:小論文・インタビュー
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年12月24日 ②2020年2月11日 ③2020年3月10日
- 学費:入学金 27万円 1年次 139.5万円 2年次 139.5万円
- 主な通学先:東京丸の内キャンパス(JR 東京駅 徒歩1分)
武蔵野大学大学院 政治経済学研究科政治経済学専攻
- 出願資格:日本国籍を有する者又は日本の大学を卒業した日本以外の国籍を有する四年制大学の卒業者(あるいはそれと同等の者)で大卒後、勤務経験を通算で3年以上有する25歳以上の者
- 試験日程:①2019年9月22日 ②2020年1月12日 ③2020年3月8日
- 入学試験科目:(一般)英語・筆記試験・面接 (社会人)面接
- 入学検定料:35,000円
- 合格発表:①2019年9月25日 ②2020年1月16日 ③2020年3月9日
- 学費:入学金 25万円 1年次 70.2万円 2年次 70.2万円
- 主な通学先:有明キャンパス りんかい線 国際展示場駅 徒歩7分
河合塾KALSのHPで、税法科目免除が可能な主な大学院が確認できます。