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税理士法人と個人事務所との違い

税理士事務所には、2つの経営の形態があります。

ひとつは「個人事務所」と言われるもので、「〇〇税理士事務所」のように個人名の後ろに税理士事務所という言葉が付く事務所です。

基本的には1人の有資格者の税理士が、独自の判断で経営方針を決めて運営をするイメージです。

税金面から考えますと、個人事業として毎年3月に所得税の確定申告をする税理士事務所です。

もうひとつは「税理士法人」と言われるもので、ベンチャーサポート税理士法人のように何かの言葉やアルファベット(個人名のときもあります)に「税理士法人」が付いた事務所です。

税理士法人は2人以上の有資格者の税理士が、共同して経営をするイメージです。

税理士法人は、「法人」ですので株式会社と同じく、法人税を支払う税理士事務所です。

このように法律的な違いは説明が簡単なのですが、働く側からするとこの2つにはどんな差があるのでしょうか?

今回はベンチャーサポートで活躍する若手スタッフの中で、前職は個人事務所で働いていた茂在君に、税理士法人と個人事務所との違いについてインタビューしてみました。

個人事務所は、雰囲気とか空気も代表の性格に依存する傾向が強い

── どうして個人事務所じゃなくて税理士法人に転職しようと思ったの?

僕はベンチャーサポートに転職する前は個人の会計事務所にいました。 働いて思ったのは、やっぱり個人事務所は、代表の色が強いと思うんです。 前の会計事務所では、所長の気分次第で、事務所の方針とか税務の判断とか、いろんなものが変わったりしました。

税理士法人と個人事務所との違い

そうなると、お客さんの対応より社内の根回しが大事だったりして。 そういう面倒なことはありました。 だから転職するときに、いろんな知り合いに相談をしました。

それで思ったんですが、個人の税理士事務所っていくつか共通点があるなと思いました。 たとえば 個人事務所は教育のシステムって基本ないんですね。

もちろん、本気でスタッフの成長を考えてくれる個人事務所もあると思います。 でも話を聞いて回ってたら、「代表の手伝いをしてくれたら良いよ(=言われた業務をやって)」という事務所がほとんどでした。

「代表が手が回らないから」とか「代表が楽したいから」、スタッフに助けてもらうっていうイメージです。 それは自分の成長にプラスにならないなーと思いましたね。

口をはさむ余地はなくて「こうあるべき」みたいな雰囲気が、個人の会計事務所はあるなーと思ったんです。

中には、「俺が稼ぐのを手伝ってくれたらいい」って言われたという友人も実際にいました。 「俺は◯年以内に資産を◯円作りたいから、給料はこれで働いてほしい」って言われたそうです。

これは極端な話だと思いますが、古い個人事務所は、代表の税理士さんと顧客が長い間に信頼関係を作ってるので、顧問先の社長もスタッフをアシスタント的にしか見てないんですね。

個人事務所は、スタッフが不満を持ってる会計事務所が多いなーというのが、転職活動時の感想です。

税理士法人と個人事務所との違い

でもこれって代表税理士が悪いとか、そういうのじゃないなと。

僕も前の勤務先の代表税理士はホント良い人でしたし、仕組み、形態の問題なんだろうと思います。 仕組みとして、代表税理士に意見できる仕組みがないのが個人事務所なんで、仕方ないんじゃないですかね。

完璧な人なんていないんで、いろんな人が「あれが良い、これがいい」って議論していかないと、良い職場はできないと思うんです。

税理士法人は税理士が複数いないと作れないので、自然と運営をするときに議論が生まれます。 「働きやすい会計事務所」って、そういう仕組みが前提条件としてあって、その上で意識の高い人が上手く運営するっていうのが必要なんだと思いました。

よく考えてみたら、ほんとに良い会計事務所だったら、人の入れ替わりも少ないはずなんで、そんなに求人を頻繁にする必要がないはずなんですよね。

もちろん、ベンチャーサポートのように成長しててクライアント数が増えてるっていうのであれば別ですが。 個人事務所はある程度の規模になったら税理士法人にするところが多いと思います。

個人事務所が求人してるというのは、税理士法人になるまでの規模で成長中か、それか環境が悪くて人の入れ替わりが激しいのか、どっちかしかないと思っています。

後者である確率のほうが高そうなので、それなら税理士法人に就職しようと思いました。

きっちりした管理やルールがあると安心できる

逆に税理士法人に入って大変だなと思ったこともあります。
人ではなくて「ルール」に依存するので、良くも悪くも管理とかルールが増えるということです。 ベンチャーサポートでもいろんな管理シートがあります。

個人事務所ならミスをしたらスタッフの責任、みたいな雰囲気があると思うのですが、税理士法人ではスタッフの責任ではなく管理側の責任となります。

だからよくあるミスとかを事前に防ぐための管理が出てくるんです。これをきっちりすれば、ほとんどの怖いミスは防げます。 管理は「なぜ必要なのか」の意味をわかってすれば、非常にありがたい仕組みです。

税理士法人と個人事務所との違い

単なる作業になると意味がないので、「なぜ管理シートを作るのか」を最初に理解するのが重要ですね。

こんな感じできっちりした管理やルールがあります。 入社して最初は覚えるべき管理業務が結構多いなと思いました。 でも管理をやっておけば、大きなミスはしないっていう安心があるのは、僕にとってはいいですね。

個人事業の税理士事務所がずっと存在するか不安があった

他に心配していたのが、個人事務所の代表が亡くなったら、自分は仕事がどうなるんだろうってことです。

個人事業なので解散するそのまま可能性が高いですよね。その前に他の税理士に身売りとかあるのかもしれないですが、それもスタッフの立場から言うと、肩身が狭くなるし、リストラの危機にいつさらされるか分かりません。

50歳になって、もし資格が取れていなかったら、どうなるんだろうっていう不安はありました。 自分より年上の人が代表税理士なんで、一生勤務しようと思えば、必ずそういう日が来るわけです。

その点、税理士法人は代表税理士が亡くなっても、法人自体は存続する可能性が高い。

将来の心配をしなくても良いんだっていうのが、税理士法人のメリットだと思います。 絶対的な支配者が独善的に決めるのではなくて、運営の人がスタッフと相談しながら決めていく、普通の企業だと思うんです。

「狭く深く」か「浅く広く」か

また後は税理士法人ごとの特徴も知っておかないといけないと思います。

税理士法人は人が多い分、個人事務所と比べて業務量も当然多くなります。 ある一部の業務に特化する形で業務が増えるのか、浅く広く業務が増えるのか、それは税理士法人によって違うと思うんです。

たとえば海外の税金に特化した税理士法人とか、医療機関に特化した税理士法人とかは、業務特化型と言えます。

ちなみにベンチャーサポート税理士法人は「浅く広く」のほうに分類されていて、中小企業の法人顧問や個人事業主の顧問をやっています。

求められる知識・能力は非常に幅広いです。社長本人と1対1で話すのが基本なので、自分が融資も、助成金も知っておかないといけないし、話しについていくためにはビジネス全般の知識が必要になります。

たとえば社員教育の知識、マネジメントの知識、マーケティングの知識なども求められます。

これはどちらが良い、悪いではないんです。 自分がどういう仕事をしたいか、どういう能力を身に付けたいか、っていう考え方を持ったうえで就職活動をすることが重要だと思います。

僕自身は、今後税務の知識だけでは生きていけない時代だと思ってるので、幅広い知識が身につくベンチャーサポートは向いていたと思います。

私が感じた個人事業の税理士と、税理士法人の違いはこんな感じでした。

これが全ての税理士事務所に共通する答えとは全く思っていないですが、「あるある」の事例としては参考になるかと思います。

自分の中で大きな方針を決めたら会社説明会に参加して、思っていた事務所と合うか合わないかを確認する。

結局、これが失敗しない税理士事務所への転職の鉄則だと思っています。

 

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