この記事でわかること
- 税理士事務所の入社前にしておくべきことが分かる
今回の記事は、税理士事務所の入社前にしておくべきこと・第一弾というテーマで、税理士事務所から内定をもらっている方や、入社して間もない新人スタッフの方にむけて、
一日でも早く仕事を覚えたい!
先輩に追いつきたい!
そのために何をすればいいか?
をお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
1.興味のある本を読む
税理士事務所の入社前に何をしておけばいいですか?
これは本当によく聞かれる質問で、実際、私の動画「税理士事務所の仕事内容・新人編」のコメント欄にて、Ruさんという方からもリクエストを頂いておりました。
Ruさんご質問ありがとうございます!
実際に、私以外の弊社の面接官もまったく同じ質問を受けていて、どんなアドバイスをするのが一番か?と社内の意見を聞き比べてみたのですが、めちゃくちゃ難しいです。
面接官ごとに色が出てしまうんですね。誰の意見を聞いても、これがベスト!というものが出てこない。
あと、内定された方の経歴によっても適切な教材は変わってきます。
なのでこの動画では、税理士業界未経験かつ、2・3年以上は別の業界で就職した経験のある方をイメージしてお話していきます。
…さらに、この動画は第1弾という位置づけにしておいて、私自身がこの動画を何度も見返して、ブラッシュアップして、第20弾くらいになってようやく、「税理士事務所の入社前にしておくべきこと・完全版」を作れるようしようと思います!
ぜひ第二弾、第三弾も期待しておいてくださいね!
まず最初にお伝えしたいのが、興味が湧くものから学ぼう!ということです。人間、自分の興味がわかず、言われた勉強をすることほどつまらなくて、身につかないことはありません。
なので、この動画でご紹介する教材のうち、自分が一番やりたいと思ったものから取り組んでみてください!
そして、一番興味が湧きそうな教材かつ、税理士のお客様である経営者の感覚を身につけるための教材として、実際の経営者が書いた本、または経営者が読むために書かれた本の、読書をお勧めします。
渋谷ではたらく社長の告白
まず、経営者が書いた本として、サイバーエージェント代表 藤田晋さんの「渋谷ではたらく社長の告白」
インターネット黎明期にインターネットの広告代理店を立ち上げ、26歳の若さで東証マザーズ上場を果たした藤田社長の自伝的な本です。
フェイスブック 若き天才の野望
もう一冊、世界的な成功企業を描いた本として「フェイスブック 若き天才の野望」
マーク・ザッカーバーグという天才経営者の成功物語をハーバード大学時代から追った本です。マーク・ザッカーバーグのフェイスブック起業物語は「ソーシャル・ネットワーク」という映画にもなっていて、読書がおっくうな人は、ぜひこちらの映画を見てみてください!!
ちなみに、このあたりは私の「起業物語」に対する個人的な趣味が出すぎていて、まず作品自体が古いし、税理士事務所の仕事にあまり活きてこないので、もう少しちゃんとしたものを選んでいきます!
経営者になるためのノート
ユニクロ創業者、柳井正さんの「経営者になるためのノート」
これは、会社経営についてすごく真面目に書かれていて、経営がどんなものか?という全体像の理解や、経営者と話す際の頭の整理にかなり役立つと思います。
成功者の告白
続いて、マーケッターとして有名な神田昌典さんの「成功者の告白」
これは事業が成功していく過程で、どの会社もが経験する落とし穴のようなトラブルを物語にしてまとめた名作です。
税理士事務所のスタッフが読んでおけば、経営者の方とより深いレベルの話ができることは間違いありません。
決定版 ランチェスター戦略がマンガで3時間でマスターできる本
どうしてもお勧めしておきたいのが、田岡佳子さんの「決定版 ランチェスター戦略がマンガで3時間でマスターできる本」
ランチェスター戦略の本であればどれでも良いのですが、最近ではこれが読みやすかったです。
ランチェスター戦略とは、軍事戦略を応用した、中小企業の経営・マーケティングのための戦略です。
これを上手く使えば、経営者相手にコンサルをすることもできるくらいのノウハウですが、税理士事務所のスタッフとしては、知識として引き出しにしまっておくぐらいの使い方がベストでしょう。
借りたら返すな!
続いて、税理士の大久保圭太さんが書かれた「借りたら返すな!」
中小企業は現金、つまりキャッシュが命です。サラリーマンと経営者の一番の感覚の違いが、事業資金の借入についての考え方です。
経営者の方は融資の情報に敏感なので、経営者向けに書かれた融資の本をぜひ一冊は読んでおきましょう!
税理士事務所の入社前に読むべき、私のお勧め書籍は以上6冊です。興味のあるタイトルのものがあったら、ぜひ読んでみて下さい!
2.日商簿記の勉強を始める
さて、先程は興味をひきそうな読書から入りましたが、ここからは仕事の必要性をもとに教材を選んでいきます。
まず日商簿記の資格を持っていない方は、日商簿記3級から勉強を始めましょう!
税理士事務所の仕事はほぼ一日中、会計ソフトをいじることになるのですが、会計ソフトの共通ルールである、複式簿記について理解があるかどうかで、入社後のあなたの成長はまったく変わってきます!
簿記は、税理士事務所の入社前にもっとも必要な知識です。
日商簿記3級を独学で合格ch
まず、簿記のテキストすら持っていないという方は、無料の簿記3級講座「日商簿記3級を独学で合格ch」というyoutubeチャンネルのリンクを貼っておきますので、ぜひ無料で、簿記3級を学んでみてください!
みんなが欲しかった!簿記の教科書シリーズ
書籍で学びたい方は、そのチャンネルでもお勧めしている、TAC出版の「みんなが欲しかった!簿記の教科書シリーズ」を購入してみてください!
分かりやすいし練習問題もついていて万全の一冊です!
合格するための本試験問題集
問題集としてもう一冊買う余裕があれば、こちらもTAC出版の「合格するための本試験問題集」を購入してみてください!
他の書籍と比べると、解説が分かりやすかったです。解答用紙をコピーして、何回も解け直せるようにしておきましょう!
今の日商簿記検定は昔と違って、ネット試験が開催されているので、タイミングを選ばずに受験することができます。
せっかく勉強するなら、試験合格の目標をもって取り組んでみましょう!そのほうが、学習効果も上がるはずです!
3.パソコンスキルを高める
続いて、仕事の必要性をもとにお勧めしたいのは、パソコンスキルを高める教材です。
税理士事務所で、電卓以上に使いこなす必要があるのがエクセルです。
電卓はいくら早く正確に打てるようになっても、ミスの可能性が常に残ってしまいます。
その点、エクセルは、全部の数字をセルに入れていくので、ミスしたときも、その検証が一瞬でできるので、お客様の前で使う以外、私は電卓をほとんど使いません。
マンガで学ぶエクセル
エクセルを学ぼうと思って本屋さんに行くと今、「Excel 最強の教科書」という本がめちゃくちゃ平積みされていて売れているのですが、これは全然良いと思いませんでした。ぜひお勧めしたいのは、マイナビ出版、木村幸子さんの「マンガで学ぶエクセル」です。
表作成とかデザイン的な面は後回しにして、データの取り扱いから教えてくれているので、税理士事務所の仕事にぴったりのエクセルの教科書でした!
寿司打
パソコンスキルは他にも色々あるのですが、スマホしか触ったことがない、ブラインドタッチに自信がないという人には、ぜひ無料タイピングソフトの「寿司打」をご紹介したいです。
キーボードのブラインドタッチ入力を無料で練習できるゲームです。
寿司打は面白いので、やってみたらハマってしまうと、タイピングが好きになってしまうのですが、注意してほしいのは、実際の実務では、タイピングスピード以上に、キーボードのショートカットキーや単語登録機能をどれだけうまく使いこなすか?のほうが大事です。
電卓のスピードを練習しすぎるより、エクセルで計算したほうがミスの原因分析に使えることと似ています。
このように、本当に仕事を効率的にこなせるスキルは何か?常に頭を使ってください。
OSやブラウザの機能、パソコンの設定に詳しくなることも意識してくださいね!
4.税金などの専門知識を学ぶ
続いて、仕事の必要性をもとにお勧めしたいのは、税法の教科書や、税理士事務所の仕事本です。
とても役には立ちますが、途中で読む気は失せるかもしれないので、頑張ってください!
弊社でお勧めしているのが次の4冊です。
税理士事務所に入って3年以内に読む本
税理士高山 弥生さんの「税理士事務所に入って3年以内に読む本」
会計事務所の仕事がわかる本
税理士須田 邦裕さんの「会計事務所の仕事がわかる本」
これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール
税理士梅田 泰宏さんの「これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール」
図解ポケット 消費税がよくわかる本[消費税10%対応最新版]
税理士奥村 佳史さんの「図解ポケット 消費税がよくわかる本[消費税10%対応最新版]」
この中で、私が読んで実際良かったなーと思ったのは、須田 先生の「会計事務所の仕事がわかる本」です。すこしボリュームが重いので入社1,2ヶ月ぐらい経ってから読むと良いと思いますが、税理士事務所スタッフのこうあるべき、的な考えが細かく記載されています。
法人税入門の入門
そして、ここに載っていない税法の本で、私が一番お勧めしたいのは、公認会計士の辻 敢さん、税理士の齊藤 幸司さんの共著「法人税入門の入門」ほか「消費税入門の入門」などの入門の入門シリーズです。
本当に税法のことが分かりやすく、暗記ではなく理解できるように書いてあるのでお勧めです!
5.おまけ(寿司打・実践編)
今回ご紹介したい内容は以上なんですが、この動画で一番伝えたいメッセージは、やらされるんじゃなくて、自分が興味を持って、自発的にやらないとあんまり身につかないと思うよ!ということです。
そこでおまけ動画として、実際にやってて楽しい「寿司打」を、私が、今日ベンチャーサポートに入社した、入社初日の新人スタッフ2人と対戦してみました!!
このページ冒頭の動画の9分44秒からが、寿司打の対戦動画となっております。結果をお楽しみに!