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税理士業界情報vol.3  小税理士事務所への就職

こんにちは!ベンチャーサポート税理士法人の古尾谷です。

本ブログ「税理士事務所の就職・転職情報サイト」では、業界についての様々な情報を発信しています。

「会計事務所の規模」編パート3は小会計事務所です。スタッフ6名~15名の事務所を想定して今回の小会計事務所への就職のメリット・デメリット、選ぶときの基準についてみていきます。

小会計事務所への就職

会計事務所就職・転職情報vol.3  小会計事務所への就職

小会計事務所の規模になると、零細会計事務所としてマンションの一室で行っていた事務所も手狭となり、オフィスビルに移転し事務所を構えていることが多いです。

家族経営を脱していますので、仕事の進め方や仕事の管理が全体でされるようになる、顧問先に向けたサービスがより具体化され、その会計事務所の特徴が明確になってきている規模といえます。

スタッフ6名~15名の小会計事務所は会計事務所経験1-2年の経験者に人気があります。というのも、零細会計事務所が会計事務所の大半を占めるため、零細会計事務所で経験を積んだあとの就職先として自分の実力を活かせるイメージが描きやすいためです。

自分も25歳の転職活動時は、零細会計事務所からの転職先として小会計事務所への転職が最もその時の自分にとって力になれる事務所としてイメージを描いていました。このイメージはあくまで自分の成長を求めるというより安きに流れる感じがしたので、より自分の成長が促進できる違った環境を求めましたけどね。

よくある昔ながらの悪い小会計事務所の特徴

・  社会保険未加入は多いが、労働保険に入っていないところはない

・  所長の愛人と目される秘書のような人がいることがある

・  零細会計事務所、家族経営を脱しきれておらず、所長個人の独断的判断、趣味嗜好によるところが多い

・  自分で担当クライアントを持てるが、自己責任を求める担当者丸任せの状況

・  実務を取り仕切る「番頭さん」がいる

 

 すいません。。またネガティブイメージを並べてしまいました。

零細会計事務所では「所長税理士の言うことが全てで、所長が黒のものを白といえば白になる環境」という表現をしましたが、この小会計事務所の規模になると、所長に代わる「番頭さん」と呼ばれるいわゆるNO.2の人がいるケースが多いです。所長税理士も人脈が増えてきて、人付き合いが多くなります。実務にかかわる仕事以外の付き合いが増え、ゴルフに行ったり、カラオケに行ったり。。会計事務所の中の管理を全て自分で行い、一人ひとりを見ていくことができなくり、実務の管理等を取り仕切ってもらう「番頭さん」を作っていくわけですね。

所長税理士が社内のマネジメント能力がなく、管理等を「番頭さん」に任せた場合には、事務所全体の仕事がスムーズにできるかどうかは、この「番頭さん」の能力次第ということになりますが、所長税理士が「番頭さん」の仕事を評価しなかったり、所長が外で遊んでばかりだったり、責任を全て押し付け怒号し続けたりすれば「番頭さん」が持っている能力が発揮されないのはもちろん、そのストレスを所長と同じように職員たちに発散することもでてきます。

小会計事務所に就職を希望する場合には、やはり所長税理士の考え方や事務所の仕事のスタイル、将来の方向性について確認していくことが大事ですね。実際は中に入ってみないとわからないものですが。

一般によいとされる小会計事務所の特徴

冒頭でも書いたとおり、この規模になれば、仕事の進め方や仕事の管理が全体でされるようになる、顧問先に向けたサービスがより具体化され、情報が共有される、その会計事務所の特徴が明確になってきていないといけません。もちろん、新入社員が入れば、入社当時に事務所のやり方等を教えてくれる先輩たちがいて、顧問先の担当を任される際もその顧問先の状況や情報を伝える習慣がないといけません。

小会計事務所の規模になり、職員全員が自分たちの仕事だけをこなしている状況で、何も管理がない状況になりますと、過酷な労働時間と顧客クレームや税務事故が頻発するようなブラック会計事務所になってしまいます。

また、職員一人ひとりの成長の方向性が定まっているかどうかも、職員の離職率につながってきます。何を目標とし、どのように事務所内での経験を積み、給与イメージが描けるような環境であれば一人ひとりのモチベーションも高まり、離職も少なく、事務所全体としても将来性が高いといえるでしょう。

成長著しい小会計事務所の特徴

勢いのある所長税理士の会計事務所は、開業してこの規模になるまでそこまで年数を要しません。この勢いを持っている会計事務所はマーケティングや営業が強い点が共通している特徴です。しかし攻めが強いばかりで守りが弱ければ、規模が大きくなるにつれボロボロと組織が崩れていくのが目に見えてきます。顧問先が増え続ける状況で、守りの部分も徐々に組み立てていく、そんな会計事務所であれば事務所の将来性がありますし、将来の幹部クラスといった展望も見えてきます。ただし、このステージは仕事は最もハード、成長への投資をしている以上、人件費率を抑制するために非常に人員的業務量のキャパが厳しく残業が多く、試験勉強との両立がほぼ不可能、試験を終えて実務をバリバリ学びたいという人にとっては実力をつけるのによいでしょう。

 

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