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会計業界で就職や転職を考えている人向けに会計事務所の実態をリアルに書いていきます。

税理士事務所の成長できる職場環境の5つの特徴とは?

こんにちは!ベンチャーサポートの古尾谷です。

有効求職者に対する有効求人数の比率を示す有効求人倍率は2017年12月は1.59倍となりました。なんとこの数値は43年11ヶ月ぶりの高水準だそうです。企業が実感している人手不足という実態に数値さえも反映されるようになってきています。

企業の求人は製造業や宿泊業・飲食サービス業、運輸業・郵便業で求人の増加が目立っているようです。

このような状況下で企業はあの手この手で人手不足対策を行っているようですが、根本的な問題である人手不足が解消されているところは少なく、その歪みは労働環境に悪影響を及ぼしていきます。

会計業界も同様、求人に苦しんでいる会計事務所が非常に多くなっています。

求職者側からすれば、転職を考えている人にとってこれほどのよい機会はありません。しかし、仕事選び、会社選びを間違えてしまっては本末転倒になってしまいます。

募集要項の高い給与提示に惹かれて入社したものの職場環境が悪かったとなれば、再度の転職を促されることになってしまいます。

働く環境がよくないとどれだけ意欲が高くても、自分の才能を生かすことはおろか、自身の今後の成長が全く望めないというような状況になってしまいます。それほど、会計事務所の転職・就職時にこれから働く会計事務所を決めるということは将来のキャリアに大きく影響してきます。

ということで、今回は「成長できる会計事務所の職場環境」を7つ列挙しながら言及していきます。

1 顧問先担当業務の先に社内にやってみたいと思える仕事がある

2 問題解決に行き詰った際に周りに相談に乗ってくれる仲間がいる

3 自分の意見を発言することができ、聞き入れてくれる先輩たちがいる

4 会計事務所全体のビジョンや考え方が分かりやすく共有されている

5 成長に応じた給与体系、仕事時間のメリハリをつけられる

 

1 顧問先担当業務の先に社内にやってみたいと思える仕事がある

顧問先担当業務の先に社内にやってみたいと思える仕事がある

会計事務所で税務顧問担当者として経験がまだ浅い人であれば、「税務顧問担当者として必要なスキルや経験をどのように身に着けていくか?」に関心が寄ることと思います。先輩社員のように幅広い業種、規模の顧問先担当ができるようになり、顧問先担当者としての知識、経験を深めていきたいという意欲も沸いてくるはずです。

また、ある程度の経験を踏んでいけば事務所全体の仕事も任せられるような立場になっていきたいというイメージも沸いてくるでしょう。事務所全体の仕事というと営業や教育、管理、検算といった仕事など事務所の先輩職員、幹部として事務所を動かしていく社内中心の仕事です。今まで自分が先輩たちに教えてもらったことを、今度は後輩に伝えていったり、事務所を自分たちで主体的に運営していけるようになることは税務知識を増やすといった側面以外の、一個人、ビジネスマンとして大きく成長することができます。

「営業をやりたい」「教育をしていきたい」「管理業務を行っていきたい」等々、

やってみたい仕事は人それぞれでですが、

事務所環境として先輩社員たちが顧問先担当以外の仕事を活き活きとしている姿が目に映れば、自分も先輩たちのように成長していきたいと思うのが自然です。

文句をいいながら嫌々仕事をこなしている先輩を見たら、誰でもそこの職場から少しでも早く離れたいと思いますよね。

一個人としての成長を考えたら、顧問先担当業務の先に自分のやってみたい仕事がある職場環境なのかが非常に重要になってくると言えます。

 

2 問題解決に行き詰った際に周りに相談に乗ってくれる仲間がいる

問題解決に行き詰った際に周りに相談に乗ってくれる仲間がいる

 

「自分で調べなさい」「見て盗みなさい」

初めて入所した会計事務所でこんなこと言われたことありませんか?

昔からの慣習で今も尚、このような教え方をしている会計事務所も少なく無くないのではないでしょうか?

勿論、こんな事務所で成長できるかといえば論外です。

「教育体制がしっかりしている」「先輩社員が親身に教えてくれる」

という環境であったとしても、話して伝わらないことが多く出てくるのが教育の難しいところです。放置主義の事務所で働き始めた人にとっては仕事に無駄な時間をかける過重労働を強いられ、自分のミスにも気づかず疲弊だけが積み重なってしまいます。しっかりした教育環境があるかないかということは働く人の成長に大きく影響するといえるでしょう。

自分の成長をしっかり見てくれて、「次はここまでできるようにしよう」と次の課題をしっかり出してくれたり、「3ヶ月後までには○○を改善していこう」と問題点も指摘してくれる環境があるでしょうか?また、若手の活躍や成長を見守ってくれる先輩は何人いますか?相談した際には親身に耳を傾けて一緒に問題解決をしてくれる先輩方があなたの職場には何人いるでしょうか?

狭義の一律の教育システムではなく、広義に個人の成長を見守り、促進させてくれる教育環境があるか?ないか?

成長できる会計事務所にはそんな良き仲間(メンバー)で構成されています。

 

3 自分の意見を発言することができ、聞き入れてくれる先輩たちがいる

この業界には年功序列型の会計事務所が多いように思われます。会計事務所における年功序列型の悪い特徴としては、どうしても知識や経験を一番に重んじる傾向があるといえるでしょう。経験はまだ少ないが、勢いがあり、成長思考高く、顧客対応や仕事の効率化を提案してくる若手はその会計事務所の将来にとって非常に大切な人材といえるでしょう。その貴重な若手の意見が、所長、番頭さんを初めとした年功序列で構成された幹部社員に理由なく否定されてしまうことがまだ存在するのがこの会計業界であり、白を黒、黒を白に塗り替えられてしまうようなそんな職場に就職しないように、会計事務所を選ぶ際に注意が必要です。

かたや成長著しく勢いのある会計事務所には知識や経験が大事というのがありつつもも、ビジネスマンとしての対応や個人の成長、そして個人の勢いをしっかり認めてくれる事務所が多いように思われます。

 

4 会計事務所全体のビジョンや考え方が分かりやすく共有されている

会計事務所全体のビジョンや考え方が分かりやすく共有されている

 

税理士としてビジネスマンとして、成長していくためには何が必要か?どのような考え方から組織が作られているか?その仕事は何のためにあるのか?サービス業として大切なことは?

など、会社の考え方やビジョンが社員に浸透していればいるほど、組織においても仕事におていも全てに意味を理解し、みんなが会社の正しい同じ方向に向いていきます。

ビジネスマンとしてのあるべき考え方や行動指針が明確になり、社員のコンプライアンスや善悪判断の基準にもなってきます。

成長すべき過程をしっかりと会社が明示してくれる環境下では、個人の成長意欲も高まり方向性がブレなくなってきます。

 

5 成長に応じた給与体系、仕事時間のメリハリをつけられる

成長に応じた給与体系、仕事時間のメリハリをつけられる

 

 

いくら結果を出しても、いくら成長しても給与は年功序列でこれ以上の昇給は見込めない。繁忙期は徹夜も当然。閑散期になっても遅く帰る慣習が続いている。

こうやって文章にすると、こんな会計事務所に絶対に働きたくないと思いますが、意外と会計事務所の多くはこんな状況になってるかと思います。

成長に応じた給与体系を継続的に実現していくためには、会計事務所自体が継続して成長していなければなりません。会計事務所の成長が止まれば、個人の成長に見合った給与を払うことができなくなります。また会計事務所自体が成長していても、利益を還元せず所長の懐にほとんどの利益が入ってしまえば、また同じことです。

参考:全国18拠点ベンチャーサポート税理士法人 求人サイト